北朝鮮が、主として朝鮮戦争により南北で生き別れになった離散家族が再会する場を設ける上で、韓国側が脱北した北朝鮮レストラン従業員を送還することを前提条件としていることがわかった。7日、平壌でAFP通信のインタビューに応じた祖国平和統一委員会(祖平統)のキム・ヨンチョル氏が明かした。
キム氏は、昨年脱北したレストラン従業員12人と、北朝鮮への帰国を望む脱北女性キム・リョンヒさんの送還を求め、「すぐに送還しなければ(韓国との)いかなる形の人道的協力も決して行わない。これが我々の確固たる方針だ」と述べた。
離散家族の再会事業は2015年を最後に中断されている。右派の自由韓国党を除く韓国の与野党は5日、今年8月15日の光復節(日本の植民地支配から解放された日)の前後に、離散家族の再会の場を設けることで合意した。
しかし、韓国側が脱北したレストラン従業員らの送還に応じる可能性は低く、北朝鮮側が強硬姿勢に出た場合、再会事業の実現は困難と言える。