朴正熙「平和を守るためだ。技術を確保しろ」

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韓国の核兵器開発を阻止するために、CIAはどのようなオペレーションを展開したのか。そしてそこで若きスパイ、リチャード・ローレスはどのように活躍したのか――公式には、その具体的な事実は詳らかにされていない。

しかし韓国の情報コミュニティーに豊富な人脈を持つ公安調査庁のOBによれば、概ね次のようなことが言われているという。

「ローレスはアメリカに留学し、核関連技術を学んで帰国した韓国人から『核兵器開発のプロジェクトに加えられて悩んでいる』という話を聞いたらしい。どうやらその人物を協力者として運用し、本国に韓国の核開発計画の全容を伝えたようだ」

また、1973年からの3年間、CIA韓国支局長を務めていたドナルド・グレッグ(後の駐韓大使)は韓国メディアのインタビューに答え、アメリカが韓国の核開発を察知したのは1973年のことだったと明かしている。もし、ローレスの〝英雄譚〟が事実だとするならば、弱冠27歳にして大金星を上げたことになる。

アメリカに「失望」

ちなみにグレッグはこのインタビューで、朴正熙が核兵器開発を進めた理由について次のような分析を語っている。

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