近年、北朝鮮は海外からの観光客誘致に熱心だが、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が面白い記事を報じている。最近、現地の案内員(ガイド)たちが訪問地の説明もそこそこに、逆に観光客を、韓流エンタテインメントなど韓国の最新事情について質問攻めにするという。
そういった傾向があることはデイリーNKジャパンの取材でも把握していたが、最近はますます拍車がかかっているようだ。
韓国の情報機関、国家情報院の報告によれば、北朝鮮では海外からの訪問者が増えるにつれ、資本主義の影響が浸透。国民の金正恩体制に対する忠誠度は祖父である故金日成主席の時代に比べ、10分の1にまで減っているという。それでもあくまで観光客誘致を進めるというのだから、正恩氏のこだわりも半端ではなさそうだ。
目標もデカイ。2017年には現状の10倍以上となる年間100万人。そして20年までには200万人だそうだ。「そりゃ冗談だろう」との声があちこちから聞こえて来そうだが、正恩氏はいたって真面目なようで、あれこれ細かい手も打っている。