例えば北朝鮮当局は、米ニュージャージー州に本社を置く北朝鮮専門旅行大手のウリツアーズに「サーフィンツアー」の開催を許可している。初心者向けだがイタリアの有名サーファーが同行する、なかなか練られた内容だ。
また、高麗航空の客室乗務員のユニフォームも洗練させ、イメチェンも図っている。もっとも、高麗航空の国際評価は依然、世界最低レベルではあるが……。
ただ、北朝鮮の人権問題に対する追及が強まる中、観光客誘致に対する風当たりは強い。国営旅行社がスイスの観光見本市で宣伝を行った際には、人権団体から「北朝鮮でスキーをすることは、アウシュビッツ強制収容所の隣でスキーをするのと同じ」との批判が起きた。
そもそも、スキー場や平壌の複合商業施設、豪華レジャー船などの開発は、正恩氏の単なる「趣味」で行っているのではないかという指摘も強い。