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北朝鮮北部の両江道(リャンガンド)で貨物列車が転覆し、多数の死傷者が発生した。

現地のデイリーNK内部情報筋によると、15日の早朝、道内の雲興(ウヌン)郡の嶺下(リョンハ)労働者区を走る白頭山青年線で、ガソリンとディーゼル油を積んだ貨物列車が転覆した。この事故で、機関士や貨車に乗っていた商人など合わせて16人が死亡した。また、60トンのタンク車8両が転覆し、ガソリンとディーゼル油が流出した。

事故発生直後に当局は、周辺の軍部隊や住民を動員して、緊急に油の収集作業をする一方、事故の発生原因を調査するために、国家安全保衛部(秘密警察)を派遣した。

情報筋が説明したところによると、列車が傾斜の急な線路を下っていたときに停電が発生し、機関車のブレーキが効かなくなったことが直接の事故原因だ。それにもかかわらず、保衛部は以前にも同じ地域で同様の事故が発生した点に注目し、人為的な事故の可能性に重きを置いて、調査を進めている。

実際、2008年3月27日に、恵山(ヘサン)を出て首都平壌に向かっていた第2列車が転覆事故を起こし、数百人の死傷者を出している。

(参考記事:北朝鮮北部で列車事故相次ぐ、数百人死傷

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当局は、相次ぐ事故について雲興郡と隣接する白岩(ペガム)郡の住民に対して、「階級の敵の策動」だとの宣伝をしている。つまり、事故の原因は外敵の破壊工作によるものだとし、責任逃れを図っているということだ。

情報筋は、事故の原因について「階級の敵説」と「停電説」の2つの見方に分かれていると、伝えている。列車の運行は1週間ストップし、22日から再開された。