北朝鮮の金正恩総書記の実妹で、朝鮮労働党副部長を務めてきた金与正(キム・ヨジョン)氏が、日本の閣僚級に当たる党中央委員会の部長に昇進したことが24日、朝鮮中央通信の報道で明らかになった。現在平壌で開かれている第9回党大会の5日目の日程に先立ち、党第9期第1回中央委員会総会が開催され、人事と組織改編が行われた。
同通信によると、前日の党大会で新たに選出された中央委員および候補委員が出席し、総会では金与正氏が従来の副部長(次官級)から部長(閣僚級)へと昇格した。ただ、担当する具体的な部門については現時点では公表されていない。党内序列も、2021年1月の第8回党大会で政治局候補委員から中央委員へと降格されて以降、今回の総会で再び政治局候補委員に復帰した。金与正氏は金正恩氏の権力掌握後、党宣伝扇動部副部長、党中央委員会副部長、同第1副部長などを歴任し、事実上の「スポークスパーソン」として日米韓に対するメッセージを発信してきた。金日成一族の「白頭血統」の一員として、公式の肩書を超えた象徴的存在感を持つ。今回の昇進は、党内での影響力と発言権の一段の強化を示すものと受け止められている。
一方、党の最高意思決定機関である政治局常務委員会には、金正恩氏に加え、従来からメンバーである内閣総理・朴泰成氏、党組織担当書記の趙甬元氏に加え、金才竜氏、李日煥氏が新たに選出された。権力中枢の顔ぶれが一部刷新され、体制固めを急ぐ姿勢が鮮明となった。
総会ではこのほか、「党中央委員会スローガン集」と「党規約解説集」の改定を巡る討議も行われた。前日には党規約改正の決定書が採択されたが、韓国を「敵対的な二国家」と規定する文言が明記されたかどうかについては、詳細は明らかにされていない。
党大会が5日目に入る中でも、金正恩氏は対米・対韓政策など外交・安保分野に関する具体的な方針やメッセージを示しておらず、今後の発言内容が注目される。
