北朝鮮の金正恩総書記 (国務委員長)が8日、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)創建77周年に際して国防省を記念訪問した。朝鮮中央通信が9日、伝えた。

北朝鮮軍は1948年2月8日の創設され、この日は「建軍節」とも呼ばれている。一方、金日成主席が1932年4月25日に満州で「朝鮮人民革命軍」を組織したとされ、この日は「朝鮮人民革命軍創建日」とされている。

金正恩氏は昨年はジュエ氏と訪れたが、今年は不在だった。努光鉄(ノ・グァンチョル)、鄭京擇(チョン・ギョンテク)、李永吉(リ・ヨンギル)らが金正恩総氏を出迎えた。金正恩氏は儀仗隊長の迎接報告を受け、儀仗隊と栄光の陸・海・空軍軍旗を査閲し、儀仗隊の分列行進が行われた。

金正恩氏が演説を行い、「米・日・韓3国軍事同盟体制とそれを基軸とするアジア版NATOの形成は、朝鮮半島と北東アジア地域における軍事的不均衡を招き、新しい激突構図をつくる根本要因として作用しており、わが国家の安全環境に重大な挑戦をもたらしている」と強調した。

また、「3年間持続しているウクライナの悲劇的な状況をあおり立てる戦争機械の幕裏の中心には、一極覇権樹立の野望に惑わされて世界の平和と安定の破壊者というレッテルが常時貼られている米国という実体がある」としながら、「わが軍と人民は朝ロ間の包括的戦略パートナーシップに関する条約の精神に即して、自国の主権と安全、領土保全を守るためのロシアの軍隊と人民の正義の偉業を変わることなく支持・声援するであろう」と明らかにした。

さらに、「核力量を含む全ての抑止力を加速的に強化するための一連の新しい計画事業」について言及しながら「核戦力を一層高度化していく確固たる方針」を改めて強調した。