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中国に10万人以上いると見られる、北朝鮮からの派遣労働者を巡り、中国が北朝鮮に対して「全員帰国させよ」と最後通牒を突きつけたと、韓国の東亜日報が9日付で報じた。

同紙によれば、中国政府、いま自国内にいる北朝鮮労働者のほとんどの滞在期限が切れてもビザの延長を認めず、新規の労働者は受け入れるとしつつも、実際はビザの発行を制限しているという。両国間では交渉が続けられているが、膠着状態に陥っていると同紙は報じた。

北朝鮮は、自国の労働者を海外に派遣し、賃金を搾取して外貨を獲得するという手法を用いてきた。国連安全保障理事会の制裁決議で新規受け入れが禁止された後も、中国は密かに受け入れを続け、労働者全体の9割が中国に集中している。この「金づる」が絶たれると、金正恩政権にとっては極めて大きな痛手となる。

滞在期限の延長、新規労働者の受け入れのいずれも認めず、ほとんどが帰国するか、在留資格の喪失後に不法在留で中国当局の摘発を受けることとなれば、両国間の外交問題に発展しかねない。

一方で中国は、北朝鮮への輸出品に対する統制を強化し、黙認してきた海上での石炭やガソリンなどの密輸についても取り締まりを強化したと同紙は報じた。北朝鮮は、中国の税関を介さない形で、北朝鮮に品物を持ち込む「国家密輸」を行ってきたが、当然のことながら、中国当局の黙認が前提だった。

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北朝鮮はこのところ、もう一つの主要な友好国であるロシアとの関係を強化している。

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先日のロシアとの首脳会談では軍事協力を明文化した「包括的な戦略的パートナーシップ条約」に調印。ウクライナへの侵攻を続けるロシアに対し、北朝鮮は武器や装備を輸出していると伝えられている。

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中国には、北朝鮮に圧力をかけ、このような動きに釘を差して再び北朝鮮を手懐け、11月の大統領選を控えた米国との摩擦を抑えたいという思惑があると、同紙は報じている。