北朝鮮国営の朝鮮中央通信は1日、アレクサンドル・マツェゴラ駐朝ロシア大使が5月24日にロシア通信(RIA)と会見したとして、その内容を報じた。
同通信によると、マツェゴラ氏は北朝鮮国内における新型コロナウイルスの感染状況について「昨年の5~8月にあったオミクロン変異株の大流行は、国家が大きな努力を傾けた結果、成功裏に克服された」と指摘。現在では多くの制限措置が解除されたものの、「公衆の場での消毒および体温測定規定とマスク着用制度が維持されている」と述べた。
また、北朝鮮政府が防疫のための国境封鎖をなおも続けている状況に関し、次のように解説した。
「この国の専門家たちは今後発生するコロナ変異株が以前の変異株に比べてそれほど危険でないと確信している外国人と見解を異にしている。
反対に、彼らは致命的なコロナ変異株が急に生じかねないということを排除していない。
まさにこのため、朝鮮では国境開放を急いでおらず、危険な新しい疾病から住民を保護するのを何よりも重要視している」
一方、朝鮮半島の軍事情勢を巡っては、「平壌が新しい弾道ミサイルを開発し、次々とその試験を行っているのは、米国が朝鮮民主主義人民共和国を対象に敵視政策を実施しているためである」などとして、北朝鮮の立場を擁護した。