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北朝鮮当局は60回目の建国記念日(9月9日、人民政権創立日)と63回目の朝鮮労働党創立日(10月10日)を記念して行う予定の大赦免(恩赦)について、予想より遥かに小規模なものになったと、韓国の対北朝鮮援助団体「良き友」の機関誌が報じた。

それによると、最高人民会議常任委員会と最高裁判所は、党中央委員会の指示に基づき、比較的軽い社会的犯罪者に限って刑期を1年程度減刑することを決定した。それにより、作成済みだった赦免の対象者リストの草案は取り消しとなり、実際に釈放される人は少なくなると伝えた。

今回減刑されるのはすべて経済犯で、その対象は500人程度と予想されていた。咸鏡北道(ハムギョンブクト)会寧(フェリョン)にある全巨里(チョンゴリ)教化所(刑務所)では、5年以上服役した経済犯が対象となり、それ以下の経済犯、窃盗、暴行、業務上の過失で国家財産に損害を与えた罪で服役している人は減刑されるにとどまった。また、麻薬と人身売買で服役している人は、今回の赦免の対象外となった。

一方、北朝鮮当局は咸鏡南道(ハムギョンナムド)の楽園(ラグォン)郡(旧称は退潮<テジョ>郡)を、軍事地域にあたる「特別衛戍地域」に指定したと、機関誌は報じた。

それに伴い、住民のうち、親、子ども、兄妹が中国に行った(脱北した)り、行方不明になった(脱北者扱いされる)りした人、韓国に行ったことが確認された人などがいる7〜80世帯に対して7月22日から他の地域に強制移住する措置を取っている。

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朝鮮労働党楽園郡委員会の責任秘書と保安署長(警察署長)は、対象者に「あなたがたが悪いのではなく、楽園郡の特殊性で住民の移住を行うことになった」「移転先では暖房がよく効く住宅、食糧、薪、石炭がすべて揃っている」などと説明した。

それを聞いた住民は「われわれが何をしたからと、強制追放されなければならないのか」と強く反発したが、「楽園郡の特殊性によるもので、あなたがたを排斥するものでは決してない」と説得を続けたという。