韓国軍は7月31日、南北朝鮮を分断する軍事境界線を越えて韓国側に入った朝鮮人民軍(北朝鮮軍)兵士1人の身柄を確保したと韓国メディアが報じている。この兵士は帰順(亡命)する意思を明らかにしている。その一方で、別の朝鮮人民軍の兵士と思われる遺体が発見される事件も起きている。
(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為)韓国軍の合同参謀本部によると、31日午後11時38分頃に臨津江で南に向けて移動する物体を熱センサーで発見、その後人間であることを確認し、身柄を確保した。当時の現場は霧がかかり雨が降っていたとのことだ。
取り調べの過程で朝鮮人民軍の兵士であることが確認されたが、階級、所属などについて韓国軍は明らかにしていない。
軍事境界線を越えての亡命は昨年12月以来のことだ。
(参考記事:北朝鮮軍兵士1人が亡命…最前線から韓国へ)一方、韓国の聯合ニュースによると、臨津江にかかる鉄橋付近で31日午後6時25分ごろ、韓国軍兵士が遺体を発見した。軍当局は遺体が韓国軍関係者ではないと確認し、地元の警察署に引き渡した。警察と統一省は、この遺体の指紋が韓国政府に登録されていないことや服装が一般的なものではないことから、朝鮮人民軍兵士のものと思われる。亡命事件との関連は今のところわかっていない。