北朝鮮国営の朝鮮中央通信は1日、金正恩党委員長とトランプ米大統領が前日、板門店(パンムンジョム)で「電撃的に対面した」とし、両首脳が「今後も連携を密にして朝鮮半島の非核化と朝米関係において新しい突破口を開くための生産的な対話を再開し、積極的に推し進めていくことで合意した」と伝えた。
トランプ氏は会談後、ハノイで決裂した北朝鮮の非核化協議に関し、「2~3週間以内に(実務者)チームをつくって再開する」と記者団に語っていた。米朝双方が、協議再開の合意を確認した形だ。
同通信はまた、「敬愛する最高指導者とトランプ大統領が、板門店のわが方地域の板門閣の前にまで来て再度手を取ることによって、米現職大統領が史上初めて軍事境界線を越えてわが領土を踏む歴史的な瞬間が記録された」として、トランプ氏の越境に言及。また、「敬愛する最高指導者を文在寅大統領が『自由の家』の前で迎えた」として3国の首脳が同時に対面したことも明らかにした。
「自由の家」で行われた会談で両首脳は「朝鮮半島の緊張状態を緩和し、朝米両国間の忌まわしい関係にけりをつけて劇的に転換していくための方途的な問題と、それを解決するうえで歯止めとなる互いの憂慮事項と関心事的な問題について説明して全面的な理解と共感を表した」という。
同通信また、「会談には、わが方から朝鮮労働党中央委員会政治局委員で朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員である李容浩外相が、相手側からアメリカ合衆国のマイク・ポンペオ国務長官が陪席した」と伝えた。