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逮捕したのは中国公安当局ではなく、北朝鮮の国家保衛省(秘密警察、以下保衛部)の要員だ。

平壌市龍城区域に住んでいたこの女性は5年前、商売の種銭を親戚から借りようと中国に向かった。ところが、当てにしていた親戚はすべて韓国に出稼ぎに行ってしまっていた。そのまま帰国するわけにもいかず、女性は意を決して職業紹介所へ行き、家政婦の仕事を得た。

痴呆症の老人の家で家事をして、月3000元(約5万2000円)を稼いだ。給料はブローカーを通じて平壌の家族に送金した。働けば働くほど儲かることに気づき、帰国せずに働き続けた。

中国に親戚がいる人は、朝鮮労働党、保安署(警察署)、保衛部に最低500ドル(約5万6000円)のワイロを支払えば、中国に滞在できる出国ビザが取得できる。