しかし、何の落ち度もない日本人を「拉致」という形で自分たちの野心のために利用し、本人や家族たちを苦しめてきたのは北朝鮮の方だ。そのことを、故金正日総書記は小泉純一郎元首相との会談で認め、謝罪している。これは、一度謝ったらそれで終わりという類の話ではない。
(参考記事:抵抗したら殺せ…北朝鮮拉致指令の動かぬ証拠)そもそも拉致問題の真相は明かされたとは言えず、まず北朝鮮が不誠実な姿勢をたださなければならないことは言うまでもない。
一方、日本政府のこの間の取り組みが不十分であることも指摘せざるをえない。被害者家族からも批判の声が上がっているが、第1次小泉訪朝から15年間、多少の前進はあったものの、依然として全面解決にはほど遠いのが現状だ。