統一省のペク・テヒョン報道官は9月30日、このプロジェクトについて「北朝鮮の人権状況を把握する努力の一環として法律に従って調査している」と述べ、資料が統一後の刑事訴追の根拠となるかとの質問に、「統一後の過去の清算問題は、その時になってから検討する」と答えた。
1961年に西ドイツ(当時)が設立した国家司法局中央記録センターは、東ドイツ(当時)における4万件以上の人権侵害事例を収集し、ドイツ統一後の1990年から東ドイツ政府関係者に対する刑事訴追、被害者への補償などに活用されたことで知られる。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。