「北朝鮮でエリート学生を大量処刑」真相は明かされるか

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

テ氏は今年の初めから訪米の準備を進めていたとされるが、2月に金正恩党委員長の異母兄・金正男氏の殺害事件が発生して以降は沈黙を守ってきた。ここへきて訪米が決まったのは、ロイス委員長の積極的な働きかけがあったからだとされる。

英国駐在歴の長いテ氏は、北朝鮮の外貨稼ぎの実態について、相当な知識を持っているだろう。ただこの点については、やはり脱北者で、朝鮮労働党39号室傘下の大興(テフン)総局など複数の外貨稼ぎ機関の幹部を歴任した李正浩(リ・ジョンホ)氏が様々な証言を行っている。

そのため今回のテ氏の証言で注目されるのは、北朝鮮のエリートたちがどのような状況でどのような考えを持って行動し、どのようにすれば、それが金正恩体制の変化に向かうのか ――といった内容だと思われる。

それとともに興味深いのが、テ氏のもたらした「エリート学生大量処刑」事件の詳細が語られるかどうかだ。