しかしながら、オットーさんの遺体を実際に見た監察医の証言は重い。オットーさんが北朝鮮で拷問を受けたとする説を、簡単に受け入れるわけにはいかないだろう。
それでも、北朝鮮が何か酷いことをしたのではないか、という世の疑いは、決して消えないだろう。実際、北朝鮮当局は自国民に対し、ペンチで歯を抜くなどの拷問を加えているとされる。
(参考記事:「男たちは私を拷問し、ペンチで無理やり歯を抜いた」脱北女性が証言)われわれが、オットーさんの身に何が起きたかを正確に知る日が来るかどうかわからないが、北朝鮮当局により、想像を絶する虐待を受けている人々がいるのは確かだ。