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トランプ氏に対する「誇大妄想」「精神異常者」などの罵詈雑言はそのまま残されているが、先に引用した「先制行動による予防措置」云々はなくなっている。この違いは何か。配信記事に残された部分こそ北朝鮮が本当に主張したいことであり、削られた部分はそうでもない、ということなのだろうか。

仮にそうだとするなら、北朝鮮が最も主張したかったのは、自国の核開発に対する国連安全保障理事会の制裁決議は、差別的な「二重基準(ダブルスタンダード)」であるということだったようだ。

トランプ氏に対する罵詈雑言は、同氏から「北朝鮮を完全に破壊する」などといった思わぬ先制口撃を食らったために、急きょ盛り込まれたものであるはずだ。しかしそのおかげで、大事な「二重基準」批判がかすんでしまった印象を受ける。

一方、朝鮮中央通信の配信記事に残された内容を見て、気になる部分があった。次の一節である。