今回採択された制裁決議2375号は、北朝鮮に対する原油の供給、販売、移転の上限量を、過去12カ月の輸出量(推算値)に近い年間400万バレルと定めた。決議を主導した米国は当初、全面禁輸を推進しようとしたが、中国、ロシアとの協議の結果、レベルダウンした形となった。中国は、パイプラインを通じて借款の形で北朝鮮に年間50万トンとも言われる原油を供給しているが、これが今回の制裁の対象に含まれるかは定かではない。
繊維製品は全面禁輸
また、北朝鮮への石油精製品の供給、販売、移転の上限は年間200万バレルに定め、国連加盟国に対して毎月の報告を求めた。それ以外にも、北朝鮮への天然ガス液などの供給を禁じた。