北朝鮮の独裁者3代の中でも、金正恩党委員長のキャラクターは非常に独特に見える。
祖父の金日成主席と父・金正日総書記は、独特な国作りをしながらも、東西冷戦の中にあって国際関係においてはバランスを重視した。正日氏は冷戦後、米国を相手に回しての「瀬戸際戦術」に打って出るが、それでも常に対話のチャネルを残していたという点で、バランス志向を保っていた。
身分を秘匿
それに対して正恩氏は「押しの一手」で、しかも現実的な要求を示さない。かと思えば、秘密主義の強かった父と異なり、国内メディアを通じて様々な情報発信を行う。
この違いはまず間違いなく、各自が成長した環境の違いに影響されていると思われる。