一方、中朝国境地域の中国側では最近、保衛省が脱北者の拉致作戦に力を入れているとされ、イムさんはその餌食になったとする見方も消えていない。
中朝国境地域の事情に精通したデイリーNK情報筋によると、北朝鮮当局は脱北者を拉致する目的で、国家保衛省の要員からなる「拉致組」を作り、吉林省延辺朝鮮族自治州の延吉、遼寧省の瀋陽、丹東などに派遣しているという。
イムさんの足取りを知っていると語るAさんがデイリーNKに証言したところによると、彼女は中国で営んでいるオンラインショッピングサイトの仕事で頻繁に出張していた。最近では4月初めに中国に向かい、5月中旬に延吉にいたことはわかっているが、それ以降は消息が途絶えた。