韓国政府によると、北朝鮮レストランの数は世界に130店ほどあり、うち100店が中国に集中しているが、上客は中国を訪れる韓国人観光客だった。普段触れることのできない北朝鮮への物珍しさからだろう。
ところが、韓国政府は昨年2月、自国民に対して北朝鮮レストランの利用を自粛するよう勧告を出した。また、国連安保理は翌月、北朝鮮の「ヒト、モノ、カネ」の出入りを絶つ目的で対北朝鮮制裁決議2270号を採択した。
これが予想以上に効果があったようで、廃業を余儀なくされる北朝鮮レストランが続出していた。そんな中、北朝鮮レストラン従業員の集団脱北事件が起きてしまった。激怒した金正恩党委員長は、「韓国人客を出入り禁止にせよ」という命令を下したが、これが自分の首を絞める結果を生んだ。