韓国の政府系シンクタンク・統一研究院が今月8日に発表した「北朝鮮人権白書2017」(以下、人権白書)は、北朝鮮が金正恩体制になって以降も、自国民に対する深刻な人権侵害を続けている実態について述べている。
北朝鮮の人権侵害の象徴とも言えるのが、あらゆる残虐な行為が行われている「地獄の一丁目」、政治犯収容所と、国民に権力への恐怖を植え付けるための公開処刑だろう。これらは金正恩党委員長の祖父・金日成主席の時代から、3代にわたって行われてきた。
ただ、人権白書はその一方で、2016年に脱北者らを対象に行われた聞き取り調査では、「最近になり、公開処刑が減ったとの証言も得られた」と明かしている。