「カネがないなら入院させない」…北朝鮮、医療崩壊の悲惨な現実

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ある脱北者は、90年代の大飢饉の時に、最も多く餓死した職種が医師や教師だったと証言する。彼らは国家公務員ゆえに配給に頼らざるを得ない。それゆえに、大飢饉によって配給システムが崩壊した影響をもろに受けざるをえなかった。

そうした過去の苦い経験を持つだけに、医師達も生き残るためには、拝金主義がはびこる現実を受け入れざるをえないのかもしれない。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記