彼らは黄海の漁業権を1万元(約16万2000円)で買ってほしいと持ちかけてきたが、この機関についての説明がなく、値段交渉しようとしても、値下げに応じる権限を持っていないのか、取り付くしまもなかったという。
営業マンらは市内の漁師を訪ね歩いたが、あまりの怪しさに、ついには詐欺師扱いされる始末。結局、1件も売買をまとめられないまま帰るしかなかった。
そもそも黄海は、日本海に比べて漁業資源が乏しく、1万元で漁業権を買っても元を取るのは至難の業だ。それ以外にも、漁業権が売れない理由がある。
北朝鮮の海岸警備隊は燃料不足のためまともに取り締まりができない。つまり、わざわざ漁業権を買わずとも、違法操業を行っても捕まらないというのだ。もし運悪く捕まったとしても、数百元をつかませれば見逃してくれるとのことだ。