「軍事境界線付近で勤務する軍人は、強力な思想教育を受けており、指揮官から『対北朝鮮放送に少しでも好感を持てば、革命精神から脱線する主要因となる』と言われていた。しかし、寒空の下で歩哨に立っているときについつい耳を傾けてしまうのは、韓国から流れてくる放送だ」
「韓国の歌は、人間の心理を反映しているので、兵士に心理的動揺を引き起こす。無視しようと努力はするが、ついつい聞いてしまい、ついには歌を口ずさむようになる。そうこうしているうちにあっという間に勤務時間が過ぎてしまう。こうして対北朝鮮放送に心酔してしまい、勤務を交替したくなくなるほどだ」
朝鮮人民軍の将校だった脱北者のコさんも次のように語った。