配給システムが崩壊した北朝鮮においても、この地域の軍需工場では配給が続けられてきたが、ここ最近はそれも途絶えがちだ。国連安保理で採択された対北朝鮮制裁決議に中国が同調しているため、部品の輸入がままならず、軍需工場の稼働率が下がっているためだ。
情報筋によると、煕川(ヒチョン)工作機械工場は、従業員に食料の配給ができなくなったため、生活必需品作業班で製造されたアルミ製品を渡して、物々交換で食料を手に入れろと言っている。
情報筋はアルミ製品が何かについては言及していないが、おそらく鍋ややかんだろう。しかし、食料が底を突きかけるこの時期に、そんなものと大切なコメを交換しようとする農民はあまりいないだろうと情報筋は嘆く。結局、買い叩かれて少量のコメしか手に入らないことになる。