韓国へ来て何人かの脱北者に聞いてみたところ、「あなたのような人がいなかったら、私たちも中国を経て韓国へ来ることはできなかった。ブローカーに対して悪い感情は持っていない。しかし中国での生活があまりにも辛く屈辱的で、心の傷として残っている」と言っていました。
問 北朝鮮当局に対して、何か言いたいことはありますか。
答 ある脱北者が言っていたことですが、仮に北朝鮮当局が、国民に対してある程度の移動の自由や発言の自由を認めていれば、あえて故郷を捨てたりはしなかったと。金正恩体制は、国民に自由を与えるべきなのです。自由のない所にこそ反抗が生まれるのです。
外から見ると、北朝鮮の人々は何も変わっていないように見えるでしょう。でも実際には、北朝鮮の国民も、韓国やその他の国で人権運動をしている人々の声を聞いているのです。私も北朝鮮にいたとき、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)やボイス・オブ・アメリカ(VOA)を聞いていました。だからきっと、私の声も届くことでしょう。北朝鮮の人々は力を失わず、南北統一のその日を待っていて欲しいと思います。