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また、このビジネスマンがある馴染みのタクシーに乗って田舎に向かっていたところ、保安員に停止を命じられた。「乗せてほしい」という保安員に対しドライバーは「外国人のお客さんを乗せているからダメだ」と断ったという。

いずれのケースも以前ではあり得なかったことで、このビジネスマンは「非常に驚いた」と語った。とはいえ、保安員の横暴に対する報復とみられる事件は、数年前から頻発している。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は2015年8月、悪徳保安員や保衛指導員に対する報復事件が全国各地で頻発していると伝えている。羅先(ラソン)では、評判が極めて悪かった税関の元職員(北朝鮮では警察と同じ扱い)が、外貨稼ぎ業者に囲まれ、激しく暴行された上に、衣服をすべて剥ぎとられて人通りの多い交差点に晒される事件が起きた。これ以外にも、残忍な方法による報復事件も起きているが、それだけ庶民の治安機関に対する恨みは大きいようだ。

(参考記事:妻子まで惨殺の悲劇も…北朝鮮で警察官への「報復」相次ぐ

驚くべき事に、ここ最近は「法治」「人権」などと言った概念を使い、治安機関に抵抗する庶民が増えつつあるということだ。