研修生の身分で中国に滞在していたというからサイバー部隊の卵かもしれないが、表向きは欧州企業の下請けとしてコンピュータプログラムを作成していた。しかし、実際はハッキングを目的とした不正プログラムを作成して中国国内の非合法組織に売り込み外貨稼ぎをしていたという。
北朝鮮の秘密警察である国家保衛省(前国家安全保衛部)は、中国の諜報機関である「中国国家安全部」に彼らの行方不明を通告し、調査を依頼したようだが身柄を確保できないという。彼らは今どこで何をしているのだろうか。また、韓国に入国できなければどうなるのだろうか。というのは、北朝鮮から逃れた脱北者が韓国に行けず中国での潜伏生活を強いられるケースが多かれ少なかれあるからだ。
このような脱北者たちは、あくまでも不法滞在者ゆえに、裏の世界に関わることも少なくない。例えば、潜伏生活を余儀なくされている脱北女性の多くが、中国のネット上でセックスワークを強いられている実態を米紙ワシントン・ポストが報じている。
(参考記事:中国で「アダルトビデオチャット」を強いられる脱北女性たち)その結果、中国で潜伏する脱北者は裏の世界で生きて行かざるをえなくなり、ますます不法滞在者としての負のイメージが定着するという悪循環が続いている。