その一方で、北朝鮮自体が貧乏国家であるがために予算は少なく、逆に国家に上納金を納めなければならない。
そこで秘密警察は、彼らの持つ独自の権力と暴力を活用して北朝鮮の富裕層や庶民から収奪する。こうした構図が続けば収奪、すなわち金儲けが目的化するケースも少なくない。その過程では、筆舌に尽くしがたい拷問が行われていることを平壌の秘密警察の本部に務めた経験を持つ脱北者が証言している。
(参考記事:口に砂利を詰め顔面を串刺し…金正恩「拷問部隊」の恐喝ビジネス)今回、秘密警察の餌食となったのは、韓国に定着した脱北者がいる一家だ。