1人あたり驚くほどの量がノルマであり、正月早々、人糞を求めてさまよい歩かなければならない。所々ではすさまじい人糞争奪戦が繰り広げられ、人糞をめぐって時には犯罪が起き、ワイロまで飛び交う有様だ。
(参考記事:北朝鮮、「人糞集め」に苦しめられる住民たち…糞尿めぐりワイロも)運よく人糞集めの動員から免れても、町の清掃などに無理矢理駆り出される。北朝鮮の正月の動員はまるで、庶民らに対する終わらない「罰ゲーム」のようだ。
庶民らを苦しめる新年の辞の学習と人糞集めだが、学習の方は食べていくことに何の役にも立たない。それどころか先述のように生産活動の停滞を余儀なくされる。一方、人糞集めは過酷だが農業にかかわる、つまり食べて生きることに直結することから、正恩氏の新年の辞を覚えるよりもよほど生活の足しになる。