「初級党の活動が党の意図と革命発展の要求に追いつけずにいる偏向と欠点が深く分析され、相互批判が辛らつに行われ、欠陥から教訓を汲み取って徹底的に克服するための方途が討議された」
かなり厳しい内容の議論が交わされたようだ。同時に、労働党中央が出す方針が現場に反映されず、党活動の機能が低下していることへの金正恩氏の苛立ちが透けて見える。基本的に北朝鮮国営メディアは、誇張した成果を伝えることはあっても、体制に不都合なネガティブな内容は報じない。そうした意味で今回の記事は極めて異例だ。
一方、金正恩氏は内部統制を強めようとする言動を度々見せていた。例えば昨年5月にスッポン工場を現地指導した際には、工場の管理不行き届きに激怒。カメラが回っているのも構わず怒り狂った。後にわかったことだが、同工場の責任者は銃殺された。激怒の動画を見た各機関の現場担当者は震え上がったにちがいない。
(参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導】)激怒のスッポン工場現地指導は、金正恩氏の逆鱗に触れればどうなるのかということをアピールするには十分な効果があっただろう。しかし、正恩氏の恐怖政治は国家運営という側面で深刻な副作用を生み出している。