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そのことを把握した保衛部は、すぐに容疑者を処刑しようとはしなかった。さらなる状況の把握や証拠固めが必要だった上、その年の7月に1号行事が予定されていたからだ。

2013年7月27日は、朝鮮戦争が休戦になってから60年目に当たり、北朝鮮では「戦勝60周年」とされていた。このような節目の年を重要視する北朝鮮にとって、この行事は非常に大切なものだった。有名俳優や音楽家が抜ければ、行事に多大なる支障が出ると予想された。

正恩氏が激怒

リ・チュニル氏の自白に基づき、違法行為の存在を認識した保衛部は、容疑者らを盗聴し、映像が保存されたUSBメモリーなどの証拠を確保した。その過程で、ポルノ映像とは別の犯罪事実を掴んだ。