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一方、大麻は法的に麻薬と同じ扱いをされるが、取り締まりはかなり緩いと言われている。それは刑法の施行規則にも現れており、死刑の対象となるのは、大麻樹脂なら10キロ以上、大麻草なら150キロ以上の密売目的の所持だ。

一方の韓国では、先述の朝鮮麻薬取締令、米軍政当局の政令、そして大韓民国成立後の1957年に制定された麻薬法で、大麻の使用、所持などは禁止されている。この法律は属人主義が適用され、海外で使用した場合でも処罰が可能であるなど、非常に厳しい扱いとなっている。

しかし1960年代までは農村で当たり前のように吸われており、警察も取り締まることはなかった。あくまでも「タバコの代用品」との認識だったためで、その後の経済発展と共に、自然と姿を消していったという。

(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記