咸鏡北道の別の情報筋によると、北朝鮮の人々は今まで大麻のことを「うさぎのエサにしかならない雑草」ぐらいに考えていた。それは税関職員も同じで、中国人の荷物から大量の大麻が発見されても、「ああ、山菜の買い付けか」程度にしか考えず、何の制限も加えていないという。
ところが、大麻が高値で売れるという話が伝わるや、状況は一変した。羅先に近い、慶源(キョンウォン)郡や富寧(プリョン)郡の農民は、先を争って大麻を刈るようになり、熾烈な争奪戦が起きている。大麻が国外で違法薬物であることを知っている人は、あまりいないとのことだ。
ちなみに輸出先の中国は、歴史的な経緯もあり薬物に対しては非常に厳しい。密売目的で1000グラム以上のアヘン、50グラム以上のヘロイン、覚せい剤を所持していた者は、最高で死刑に処される。