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そうして、農場員は「借金」をして食いつなぐことになる。

「そもそもの国家計画がおかしいのでは」との声が聞こえてきそうだが、その指摘はまったく正しい。ただ、そういった理屈は北朝鮮では通用しない。

A氏はカラクリをこう明かす。

「国はわれわれの作業班の土地を100と見積もっているのですが、実際はその半分にも満たないんです。正確な測量もせずに、朝鮮労働党の担当職員が上部に良く見せようと、無理な計画を申告する。そのうえ、収穫時に『計画を達成できなかった』というと出世にも響くし、検察に告発されることもあるので『計画を超過達成した』となるんです。そうすると、来年の計画は『さらに上を目指す』ことになる。こうしたことが際限なく繰り返されてきた結果、今の現実があるんです」。(つづく)

【連載】利息200%の借金地獄で生きる北朝鮮の農民たち(下)