実際にこの再保険会社は、報告された被害規模に疑問を持ち、現地入りして調査を行うことを要求した。
ところが、北朝鮮当局がこれを拒否したため、保険金を払わざるを得なかった。被害の算定は北朝鮮の裁判所の判断に従うという契約条項があったためだ。2006年の一件でKNICが得た保険金は4230万ドル(約42億7000万円)に及ぶ。
それ以外にも、2006年には旅客船が沈没したとして600万ドル(約6億円)、2005年にはヘリコプターが墜落したとして5800万ドル(約58億6000万円)、1996年には渇水による被害が発生したとして1億3000万ドル(約131億3000万円)の保険金を得た。その総額はわかっているだけでも2億8000万ドル(約282億8000万円)に達するというのだ。