その論調は日々、激しさを増しており、3日には中国共産党機関紙・人民日報が朴大統領を名指し、「THAADを韓国に配備しようとする米国の戦略的意図を知らないはずはない」と正面から批判した。
金秘書官が日曜日に異例のブリーフィングを開いたのは、こうした論調に業を煮やしたからだ。
その後も、両国の舌戦は続く。人民日報系のニュースサイト・環球時報は8日、金秘書官の発言を取り上げ、「韓国のこうした態度は、THAAD配備が中韓関係を緊張させている責任を完全に北朝鮮と中国側に押しつけるものだ」とする学者のコメントを載せて再反論した。
とはいえ、これはまったく予想できなかった状況ではない。北朝鮮が弾道ミサイルの性能を向上させれば、米韓がTHAADの韓国配備に傾くのは明白だった。そしてそれと同じくらい、中露がTHAAD配備に反発するのも目に見えていた。
そんな中、金正恩氏は核ミサイル戦力の強化を明言し、発射実験を執拗に繰り返してきた。