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金正恩党委員長は今年に入り、核爆弾をミサイルに搭載できるようにする「弾頭化」と、それを敵に打ち込むための運搬手段(ミサイル)の開発を明確に指示し、そのことを新聞や放送を通じて明らかにしている。つまり、信頼性の高い核ミサイルの実戦配備を急いでいるわけで、それがミサイルや核の「実験」を繰り返す第1の理由だ。

そもそも、北朝鮮が核ミサイルの開発を進めれば、米韓がTHAADを配備して守りを固めるのは当たり前のことで、誰にでも予想できる。そんなことに怒り狂ってミサイルを乱射しているのだとしたら、正恩氏はまったくの「愚か者」であるということだが、本当にそのように考えて良いものだろうか。

弱冠32歳にして自前の独裁システムを構築し、アジアの最貧国に核武装させてしまうような人物を、そのように侮るのはむしろ危険なことだと筆者は考える。THAAD配備に対する「反発」姿勢の裏にも、何らかの思惑があると疑ってみるべきだろう。

THAADの韓国配備が決まったことで何が起きているか、情勢を俯瞰してみよう。