高級幹部の子どもたちの間では、すでに数年前から使われており、それに沿った指導をするのが当たり前になっている。
実は、韓国の過去問題集は、北朝鮮の市場の本屋で販売されている。韓国で出版された原本ではなく、中国の吉林省延辺朝鮮族自治州の出版社が、版権を購入して出版したものを、北朝鮮に密輸入し、ひそかにプリンターで印刷されたものだ。
もちろん、韓国の出版物ゆえにご禁制品。かさばるため、税関を通過する際に他の荷物に紛れ込ませることも非常に困難だ。そのため、北朝鮮国内では品薄になりがちだという。
慈江道(チャガンド)の情報筋によると、現地の市場で売られている問題集は最新のものではなく、2013年度版だ。親たちの間から「そんなに昔のはいらない」との声が上がり、もともと中国人民元で300元(約4570円、コメ81キロ相当)だったものが値崩れを起こし、120元(約1830円、コメ32キロ相当)まで下がったという。