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今回の6人は、ここに含まれていない。しかし日本政府が「制裁破り」とみなせば、再入国が認められない可能性もある。

6人は家族も生活基盤もすべて日本にあるのに、帰ってこられなくなるかもしれないのだ。

しかし、それほどのリスクを冒して訪朝しても、金正恩第1書記との「謁見」はかなわないだろう。何しろ、朝鮮総連はトップの許議長でさえ、最高指導者に就任後の金正恩氏とは会えていないのだ。

そうかと思えば、正恩氏と3時間にわたって食事を共にし、日朝関係やミサイル問題などについて話し合った日本人がいる。「金正日の料理人」として知られる藤本健二氏だ。毎日新聞によると、正恩氏は藤本氏に対し、「戦争する気はない。外交の人間がアメリカに近づくと無理難題を突き付けてくる。むかっとしてミサイルを発射している」と語ったという。

こんな話を金正恩氏から直接聞き、メディアに披露できる人物は、いまの朝鮮総連にはひとりもいないのではないか。

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そうなってしまった理由は日本からの送金能力の低下、日本人拉致問題の影響などいくつかあるが、朝鮮総連が日本社会からの信頼を失ってしまったことが大きいと言える。かつて故金正日総書記は朝鮮総連に対し、「たまには私を批判しても良いから、日本社会の信頼をつなぎとめろ」という趣旨の極秘指令を出したことがあった。しかし、本国追従一辺倒しか知らない老幹部たちが従わなかったために、撤回されたと言われている。

公安のスパイ獲得工作

(参考記事:「祖国と距離を置き右傾化せよ」 金正日氏が総連に下していた幻の極秘司令

いずれにせよ、朝鮮総連は北朝鮮からも信頼を失ってしまったということだが、日本には、これを喜んでばかりはいられない組織がある。公安当局である。