北朝鮮当局は、プロパガンダポスターへの落書き、破損に対しては、これまでも取り締まりが行われてきたが、「宣伝扇動部が出した警告は、桁外れに強力なレベルだ」と情報筋は説明する。5月6日には朝鮮労働党第7回大会が予定されていることもあり、統制がより強まっているようだ。
(参考記事: 北朝鮮、5月6日に36年ぶりの労働党大会…開催の狙いは)宣伝扇動部の厳罰方針が、単なる脅しではない。両江道の別の情報筋によると、すでに処罰が下りたケースがあるという。
「白頭山観光鉄道の建設現場で働く突撃隊員(動員された建設労働者)たちが、作業用のスペースを確保するため、上部の指示を仰がず、協同農場に立てられていた労働党のスローガンの書かれた看板を撤去した」
「事件」が明るみに出るやいなや、突撃隊員の6人は労働鍛錬隊(軽犯罪者向けの刑務所)送りの処分が下される。また、監督責任を問われて、突撃隊両江道旅団の政治部長、該当工区の大隊長、政治指導員が解任される「大事件」へと発展した。
この情報筋は「たかが、ポスターごときを政治問題にするのはやりすぎだ」と憤る。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面そもそもプロパガンダポスターの破損は頻繁に起きており、普段は当局もそれほど大切に扱っていないという。ビニールなどを被せていないため、雨風ですぐに剥がれ落ちてしまうのだ。ところで、剥がれ落ちたポスターはどうなるのか。