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祖父も父も、独裁者として最期を迎え、「王の間」で天寿をまっとうできた。一方、正恩氏にはおそらく、これからも数十年もの人生が残されている。

「人道に対する罪」を背負いながら独裁者としてその年月を過ごす術を、彼が見つけられるとはとうてい思えない。結局のところ、金正恩体制は、祖父と父から押し付けられた「負の遺産」とともに、破滅するしかないのではないか。

(参考記事: 金正恩氏が「暴走」をやめられない本当の理由

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記