咸鏡北道(ハムギョンブクト)の別の情報筋によると、中央は「改革開放」という言葉に非常に敏感な反応を見せる。
青年同盟でも、「改革開放は堕落した資本主義の論理」だという宣伝を急に始めた。これは「青年扇動員手帳」や一般労働者向けの「扇動資料」にも書かれ、「信念なき者の戯れ言」と厳しく批判しているという。
さらに、すべての人民は、金日成氏と金正日氏の遺訓だけに従って考え、行動すべきで、遺訓から外れた者に対しては、一切容赦せず闘争を繰り広げるべきだとしている。
しかし、このような宣伝にも一般の国民は全く動揺していない。「すでに改革開放は始まったも同然で、今さらどんな手を使って止めようとしてもムダ。改革開放に向かう時代の流れを押しとどめることはできない」というのが国民の共通した考え方だ。
北朝鮮は最近、経済特区の開発計画の詳細を公開。また、経済官僚らにシンガポールでMBA(経営学修士)を取得させるなど、経済の開放に向かうとも思える動きを見せている。その一方で「改革開放」を批判するのは、外国からの資本や情報の流入が急激な社会変革に結びつくことを恐れているからかもしれない。