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海外のレストランに勤務する女性従業員らは、エリート家庭の生まれ育ちであるのが普通であり、困窮の果てに故郷を離れる従来の脱北者像とはかけ離れた存在と言えるからだ。

海外で運営されている北朝鮮レストランがどれだけあるか、当の北朝鮮当局以外に正確なデータは存在しないと思われる。新規開店や閉店、統廃合がけっこう頻繁に行われており、中には一定期間の休業後に再開したり、そのまま自然消滅したりするケースもあるからだ。

それでも、中国やタイ、ベトナム、ラオス、カンボジアなどで合せて数十軒が営業しているのは確かだ。圧倒的に多いのはやはり中国で、北京や北朝鮮に近い瀋陽には10軒前後、上海や大連、延辺朝鮮族自治州の州都・延吉、中朝国境の町である丹東などにも数軒ずつある。

このうち丹東での営業実態について、現地を取材で訪れた際に関係者の話を聞くことができた。解説してくれたのは、中国資本と北朝鮮企業の橋渡しをしている中国朝鮮族の貿易業者である。