つまり、金正恩氏が最初から話し合いの姿勢を示していれば「チキンレース」が行われることもなく、世界の前で膝を屈し、恥をかくこともなかったわけだ。
今回の結果は全面的に、金正恩氏の「判断ミス」によるものである。
ともあれ、軍事衝突の危機が回避されたこと自体は幸いと言えるが、気になるのは今後の金正恩体制である。朝鮮労働党の創立70周年(10月10日)を目前に控えての大失点は、あまりに痛い。
人間をミンチに
金正恩氏はこの間、父である故金正日総書記の7倍のペースで側近たちを処刑するなど、恐怖政治で体制を引き締めてきた。 処刑の方法も、残虐極まりない。