北朝鮮住民、準戦時状態にぼやき「また戦争ごっこか・・・」

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南北間で高まっていた軍事的緊張は、25日の合意で収まる方向で動いているが、緊張状態を強いられた北朝鮮住民の間から政府を非難する声が聞こえてくる。

江原道(カンウォンド)のデイリーNK内部情報筋によると、南北高官会議の合意内容は、25日の午前5時に有線ラジオ「3放送」を通じて伝えられた。

この地域は、軍事境界線に近いことから緊張状態に包まれたという。そのためか、「(北朝鮮政府が)『わが国の地雷で韓国に被害が出た』と認めればいいのに、下手に意地を張って恥をかいた」と酷評する住民もいたという。

地雷や拡声器放送の件については、大多数の江原道住民が口コミを通じて知っており、「緊張が高まるだろう」と予想されていた。その一方で、北朝鮮が事実上の謝罪を表明したことで「意外だ」と首を傾げる住民もいる。

「今回も、しらを切ると思っていたのだが、『遺憾の意』を表したのは意外だった。政府も(間違いを)認めることがあるんだ」(江原道の住民)

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決して、表立っては口に出さないが、北朝鮮住民のなかからも、「挑発をけしかけたのは北朝鮮だ」という意見はある。北朝鮮は、これまで軍事的緊張が高まる度に、韓国に責任転嫁をしてきたが、「今回は北朝鮮がやらかした」という認識が広まりつつあるようだ。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋も、住民達が政府の「常套手段」に飽き飽きしている様子を伝える。

「我々も米国が絶対に戦争を起こさないことをよくわかっている。いくら中央が準戦時状態と言っても、みんな『また戦争ごっこを始めたな』ぐらいしか思わない」

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また米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の情報筋によると一部地域では、軍人の配給が滞っており、「茹でたトウモロコシで飢えをしのいでいる有様」だと伝えながら、次のように語った。

「こんな状況で準戦時状態を宣布するなんて、金正恩氏は現実をあまりにも知らない。締め付けとけばいいと考えているなら大間違い」