韓国と北朝鮮の軍事的緊張が高まるなか、花火大会の爆発音を北朝鮮の砲撃と間違えて避難する住民まで現れた。住民からは大会に対して「あまりにも不謹慎だ」と抗議が殺到していると韓国メディアが伝えている。
花火大会が行われたのはソウルの北西にある金浦市。開催中のイベントの一環として、22日の午後10時から花火が打ち上げられた。
花火が打ち上げられる音を聞いた一部の住民は、北朝鮮の砲撃だと勘違いし、市役所や警察には問い合わせの電話が殺到。避難する住民まで現れた。その後、音の正体が「花火の音」だとわかると、今度は抗議の電話が殺到した。こうしたことから、金浦市側は開始後5分で花火の打ち上げを中止させた他。
花火大会を主催した住民自治センターによると、開催については話し合いが行われ反対意見も出たという。しかし、「予定していたことなので今更中止にできない」との理由で開催したが、今回の騒動へと発展してしまった。
金浦市は軍事境界線に面しており、花火が打ち上げられた公園は北朝鮮からわずか10キロしか離れていない。北朝鮮が問題視する拡声器も設置されており、市北部の一部地域には、実際に「避難命令」が出されている状況から「不謹慎だ」と避難する声が上がっている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方、「不謹慎だ」という批判だけでなく、「花火大会に来た大勢の観客が周辺の屋台で酒を飲んで騒ぐので、花火を楽しめなかった」というクレームも寄せられているという。
南北の軍事的緊張が高まるなか、今回の「花火大会騒動」は、韓国人が北朝鮮の軍事的脅威をどう見ているのかを端的に表している。