セウォル号船長に無期懲役を宣告 控訴審判決で殺人罪を認定

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昨年4月に起きた韓国の旅客船セウォル号沈没事故で、乗客を救助せずに船を脱出したとして殺人罪などに問われた船長イ・ジュンソク被告(69)ら乗組員15人の控訴審判決が28日にあり、光州(クヮンジュ)高裁であった。

高裁はイ被告に対して殺人罪を認定し、無期懲役を言い渡した。

1審で光州地裁は、イ被告に対して殺人罪を認めず遺棄致死傷罪を適用。懲役36年の刑を言い渡していた。

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控訴審では一審と同様、イ被告の心中に「乗客が死んでもよい」とする未必の故意があったかや、イ被告が乗客らに対して脱出命令を出していたかが争われ、検察側は死刑を求刑していた。

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控訴審判決は事故発生後、乗客に待機を指示する船内放送が流れていたことなどから脱出命令はなかったと認定。修学旅行中の高校生ら乗客への救助措置を講じなかったのは、殺人の実行行為と同一と判断できる、などとしている。

徐慶桓(ソ・ギョンファン)裁判長は、「無責任な行為によって、命を終えた学生たち、子ども達を胸に抱いて憤怒で苦しむ両親、行方不明者の家族、深刻な後遺症に悩まされている遺族に深い傷を与えた」と怒りに震える声で量刑理由を朗読した。

イ被告以外の14人には懲役12年?1年6月(1審・同30?5年)の判決が下され、いずれも大幅な減刑となった。